『コンサル一年目が学ぶこと』という本を読みました。
コンサルタントの仕事の基礎はなんぞやと思い、手に取ったわけですが、仕事術の本であると言いながらも、読みながら「これはブログにも応用できるんじゃないか」と感じたので、その視点でまとめてみます。
ちなみに、なぜタイトルが「コンサル一年目」なのか。
それはコンサル出身の人が業種問わず、独立後にいろいろな場所で活躍しており、新人時代に学んだ基礎が15年以上経っても生きているからです。
そんな仕事の基礎スキルを30個紹介してある本です。
その中から、ブログを書くことにも使えるスキルを10個紹介します。
結論から書く
普通は物事を順番に話すので、結論は何なのか最後まで聞かないとわかりません。
しかし、コンサル会社では「結論から話す」ことが徹底されていました。
メール、メモ書き、報告書すべてです。
その結論から話す具体的な方法としてPREP法があります。
PREP法
- Point=結論
- Reason=理由づけ
- Example=具体例
- Point=結論の繰り返しで締める
これは、ブログにも使えるのではないでしょうか。
読者は時間を無駄にしたくありません。ひとつの記事を最後まで読まないと結論がわからないのであれば、途中で離脱してしまうでしょう。
タイトルもしくは、最初の数行で結論を持ってきて、あとはその理由など、詳細を述べればいいのです。
そうすれば、読者もこの記事で何が言いたいのかが最初にわかるでしょう。
PREP法で例文
「私は本が好きだ。
本はさまざまな知識を与えてくれるからだ。
『コンサル一年目が学ぶこと」は、一生使える仕事のスキルを教えてくれる。
だから、本が好きだ。」
この方が読者が安心して読むことができますね。
ストレートに書く
コンサル会社では、いろいろな標語があるそうです。
この「Talk Straight」もそのひとつで、「端的に喋る、簡潔に喋る、率直に喋る」という意味です。
「できているのか、できていないのか」「イエスか、ノーか」駆け引きなしにストレートに話すということです。
上記のPREP法とも同様で、ブログの記事は最近はスマホで見ることが主流になりつつあります。
その中で、小さな画面で延々と長い文章を読まされると読者もたまったものではありません。
無駄を削って端的に書くことが必要です。
ひとつの記事で主張すべきことは、ひとつに絞る。いろんなテーマで脱線しない。あくまで端的に書くことです。
読者は何も知らない前提で書く
コンサルの仕事では、クライアントに説明をする場面が多くあります。専門用語を連発しているとまったく理解してもらえません。
ブログでも同様に、自分は知っているかも知れませんが、読者はまったく知らない可能性があります。
だから検索をして情報を探しているわけです。
自分が主張していることをまったく知らない人が読むとしたら、どんな書き方になるでしょうか。
もっとわかりやすく書くのではないでしょうか。
例えば、専門用語が出てきたときには、説明を補足する。
家族に読んでもらうつもりで書くのも良いでしょう。自分の母親に理解してもらえるか。その視点が重要です。
読者の期待を超え続ける
ビジネスでは、相手が期待していることを満たしていくことが常識です。
上司だけでなく、お客が何を求めているかを把握し、それ以上を目指すことがサービスです。
読者が期待していることは何でしょう。何かの情報が欲しいわけです。
そこで、説明が曖昧だとなかなか読んでもらえません。
しかし、スクショを入れて丁寧に説明する。
何か技術的なことであれば、自分ができたことを読者にも実現してもらうために、手順をわかりやすく示すことなどができます。
そうやって読者が期待している以上のものを提供することが大事です。
雲雨傘のフレームワーク
コンサルでは、「雲雨傘」の論理があります。
これは、「雲が出てきたから、雨が降りそうだ。だから傘を持っていこう」というものです。
「事実(雲)・解釈(雨)・アクション(傘)」を区別することでわかりやすく説明することができます。
これらのうちのどれかが欠けたら根拠が明確でなくなります。
ブログの記事でも、
- 事実
- わたしの解釈
- 推奨アクション
を意識することで、読者にわかりやすく説明できます。
何を主張しているのか。
読者にとっても推奨アクションがあると安心できます。
これらの3つを記事の見出しにしてもいいでしょう。
自分の意見を持つ
新聞を毎日読む、ニュースサイトを見る、書籍を年間100冊読んでいる。
溢れんばかりの情報を得ることで満足していてはいけません。
たくさんの情報を得るだけでは、ビジネスでは役に立ちません。
大切なのは、考えること。考えるとは、自分の意見を持つことです。どんな情報に対しても、自分の意見を持って臨むことか重要です。
ニュースサイトのようなブログではなく、自分を考えを発信していくブログであれば、淡々と事実だけを書くのではなく、こういったことがあって、自分は何を感じたのか、思ったのか、考えたのか、そこまで書く必要があります。
その自分の意見を結論にしてもいいでしょう。
炎上を恐れて、当たり障りのないことを書いても面白くありません。自分の意見であれば堂々と主張しましょう。
その方が面白いブログになります。
最終アウトプットから逆算する
作業工程として、最終成果物から逆算して必要な作業を設定することがあります。
プレゼンでも、最終的な完成形をイメージして具体的なプランを練ります。
ブログ記事を書くときも同様で、最終的な結論は何なのか、何を主張したいのかを明確にした上で、必要な情報を集めるという方法もあります。
その方がやることが明確なので、不必要な情報を集めることがありません。
しかし、アイデアの出し方として、結論がわからない場合もあります。そんなときは、情報を集めてから組み立て、最終的な結論を導くという方法ももちろん有効です。
プロフェッショナルのように振る舞う
新人でも関係なく、組織の一員です。
大切な時間(コスト)を使っています。新人だからといって、無駄にしていいはずがありません。
いま持っているスキルで最大限の努力をするということです。
自分の時間に対してどんな振る舞いをするかを自問自答するべきです。
ブログを書く時間がないなんてのはよく聞く話です。
しかし、1日24時間は誰でも一緒です。憧れのブロガーさんはどのように振る舞っているでしょうか。
もし、自分が憧れのブロガーだとしたら、どんな行動をするか考えてみましょう。
昼休憩をダラダラ過ごしているでしょうか。そんなはずはありません。素早く昼食をとったら、空いた時間で記事を書いているはずです。
電車に乗っている時間をボーと過ごすでしょうか。きっとスマホで情報収集するか、ネタを書いているでしょう。
これは、有名だからとか人気があるとか関係なくできるはずです。同じ時間の使い方をすることです。
憧れのブロガーと同じ振る舞いをしてみましょう。
スピードを追求する
コンサルでは、時間をかけて完璧なものを目指すよりも、たたき台でいいので早く行う必要があります。
素早く、汚く。
完璧でなくてもいいから、早く出す。(P.237)100点はいらない。3日の100点より、3時間の60点(P.241)
「90対90の法則」というものがあります。
これは、「0点から90点にする労力と、90点から100点にする労力は同じ」という意味です。
完璧を目指すと、とんでもない時間がかかります。
100%なんて求めるとキリがありません。
ブログも一緒で、完璧を目指していたらいつまで経っても投稿できません。
60点や70点でもいいので、熱があるうちに出した方がいいです。瞬発力も必要です。
メンターを見つける
仕事は誰とするかの方が大事です。どんな人から学ぶのか、今後成長する上で重要になってきます。
ブログも一緒で、メンターを見つけたらいいでしょう。
近くにいないのであれば、憧れのブロガーさんを勝手に師匠と呼んで、いろいろ聞いてみるのもいいでしょう。
いまはSNSで離れていても簡単につながることができるで、勇気を出して話しかけてみたらいいのです。
最初は、マネから始めても構いません。
武道では「守破離」というものがあります。
最初は、師匠の教えを守り、そこから違ったやり方を見つけ、師匠から離れて自分独自の方法を極めることです。
まずは、憧れの人を徹底的に真似ることです。
まとめ
最初は、仕事術の本として読んでいたのですが、別の視点で考えるとブログを書くときにも使えるということに気がつきました。
単純に、仕事術の本としても有用で、これ一冊あれば、基本的な働き方はいいのではないかと思ってしまいます。
プロフェッショナルとしてどうあるべきか、それを教えてくれます。
どのように考え、行動するか。それを意識させてくれた本です。
この10個の方法でやっていけば、自分の満足する記事が書けるのではないでしょうか。