いまを情熱的に生きる『フランス人は10着しか服を持たない』ジェニファー・L・スコット著

フランス人フランス人

最近話題の本である『フランス人は10着しか服を持たない』ですが、書店でこの本を見かけたとき、本のタイトルと目次で、大体内容がわかりそうだったので、買う必要はないと思っていました。

でも、書店に行くたびに本が目に入ってしまうんですね。あのエメラルドグリーンっていうんですかね、表紙があの色の本はなかなかないので、どうしても目立ってしまう。

気になるんだったら買ってしまおうということで、買ってしまいました。

読んでみると、自分の期待をいい意味で裏切ってくれた良書だったので紹介します。

本書は、アメリカ人の著者が大学時代にフランスにホームステイしたときの体験を綴ったものです。

そこでの暮らしがあまりにも素晴らし過ぎたので、ブログでそのことを書いていたら反響を呼び、本にまとめたものです。

情熱的に食べる

フランス人は、ほとんど間食をしないそうです。間食はシックじゃない!

ちゃんとお腹を空かせてから、食事に臨む。

また、食事に対して儀式のように重んじ、とても大切にするそうです。食事中の会話は食材のこと、料理の感想など、いま食べているもの中心です。

食べるときは、ただ食べる。テレビを観ながらなんてことはありません。

アメリカではジャンクフードを食べることが当たり前になっていた著者は、間食しないことで、いままでお腹を空かせていなかったことに気づきます。

すると、食事が楽しみになってくるんですね。

飽食の時代なんて日本でも言われていますけど、いつでも食べることができると、つい何かをつまんで食べてしまいますが、空腹感をもって食事に臨むというのは大切にしたいですね。

身だしなみを整えるのは敬意を表すこと

本書のタイトルにもなっている「10着しか服を持たない」ですが、著者がアメリカからたくさんの服を持っていったのですが、ホームステイ先の家には、収納が驚くほど少ない。

フランス人はほとんど服を持たないそうです。

上質な服を持ち、それらを繰り返して着る。

自分のスタイルをわかっているから、持つ必要がないんですね。フランス人とアメリカ人の価値観のあまりの違いにショックを受けるわけです。

自分のスタイルを知って、しっかりとそれを貫いていると、そんな至福の状態になれるのだと思う。変に自意識過剰になったり、くよくよ後悔したりすることなく、晴れやかな素敵な気分でいられるのだ。(P.89)

自分のことを知って、何が自分に似合うのか、どんな服が自分らしいか考えてみることです。ただ寒さをしのぐだけじゃなく、自分らしさを表現してくれる服を選ぶって大事ですね。

いつも服装や身だしなみを整えておくのは、敬意を表すということ―自分自身に対して、そして家族や恋人はもちろん、日常生活であなたが出会うすべての人に、敬意を表すことなのだ。(P.114)

毎日をシックに過ごす

「シック」とは、「上品で洗練された」という意味があります。フランスでの暮らしがまさにそう。

物質主義に踊らされず、自分の家に相応しいものしか置いていなかったそうです。

毎日使うようなものにこそこだわりを持ち、いい物を使う。すべてのモノには置き場所が決まっていて、散らかることなんてあり得ない。

すっきりと片付いた家で暮らしていると、とても満たされた気持ちになる。あなたには、美しい空間で素敵に暮らす価値があるのだ。あなたの持ち物も、しかるべき場所にきちんと収納される価値がある。きれいに片付いた家で暮らすことは、質の高い暮らしを心がけることでもある。そんな毎日の積み重ねは、やがて計り知れないほどの見返りで報われるだろう。(P.159)

まとめ

暮らしのあるゆることに喜びを見つけよう―大きなことでも、小さなことでも。ささやかなことも見逃さず、良いことも悪いこともすべて受けとめよう。あなたにはどんな経験も楽しいものに変える力がある。どうせつまらないなんて決めつけずに、暮らしのなかのささやかな喜びを心から味わってみよう。(P.218)

衣食住が大切なんて言いますが、まさにフランス人は日々の暮らしを大切にしています。

旅行などの非日常を味わうことなく、毎日を特別な日として過ごす。

小さいことにも喜びを見出せるかどうか、そのためには五感をはたらかせること。

感じること」って大切なんだなと思わせてくれました。

どんな些細なことにも喜びを見出せる。そんな人生ってシックだわ!ってことすね。

著者の経験がユーモアたっぷりで綴られているので、夢中で読むことができます。

よく考えてみると、フランス人の暮らしってどこかで聞いたことがあるような暮らしだなって思っていると、これって日本の暮らしじゃないかって気づきました。

要は「」の精神です。

生活をシンプルにすること。食べるもの、着るものを質素にすること。

まさに、フランス人のそれは日本人なのだと。

どれだけ、いまを情熱的に生きることができるか

シンプルライフの中に楽しみを見つける。しかもシックに。

なんて素敵なんでしょうね。