『夢をかなえるゾウ』が「青年・ゾウ・インド」ならば、この本は「女子・黒猫・沖縄」といったところでしょうか。
東京で人間関係に疲れてしまった女子、薫が沖縄に引っ越してきたところから物語が始まります。
「ルカインド」というカフェで出会った不思議な黒猫「ライオン」から自由に生きるための黒猫思考を教えてもらいます。
ライオンの教えを受け、薫がだんだんと成長していく物語です。
黒猫のように自由に生きる
脳というのは敏感で、言葉にしてしまうとそのとおりに働いてしまいます。
頭の中で「疲れた」と思えば、「そうか疲れているんだ。もっと疲れたようにしなければ」とがんばってしまいます。そうするともっと疲れてしまいます。
そういった感情は自分で選択しているといえます。自分で疲れる理由を探している。
そうではなくて、自分で前向きな言葉を選択すれば脳への指令になるので前向きになることができます。
周りの空気を読むとか、人の目を気にしすぎて嫌われないように生きていたら不自由な人生になってしまいます。
そこで出てくるのが「黒猫思考」です。
他人に「嫌われてもいいや」と思い、人に好かれようとすることから離れ、黒猫のように自由に生きるための方法です。
常識にとらわれず、自分がどう思うかで行動する。自分の言動をすべて自分で選択する。
黒猫思考とは
- 人に合わせない
- 群れずにひとり行動する
- 受け身にならない
- モヤモヤは人に吐き出さない
- ストレートに伝える
- 未来から逆算して今を生きる
- すべてを分かり合おうとしない
- 人とフラットに接する
- ???
一番黒猫っぽいなと感じたのが、「群れずにひとり行動する」という思考。
人と群れていると、自分の行動を自分で選択できない場面が出てきます。結果として自分に自信を持ちにくい。
自分に自信を持つためには、すべての選択・判断を自分で行う必要があります。
そのために、すべての行動を自分で決めるために自分ひとりで行動します。
自分で決めたことをできるようになるというのは、イコール自分との約束を守ることになります。
それを繰り返していくと、だんだんと自分に自信を持てるようになります。「自分との約束を守れたじゃん」と。
おわりに
周りの空気を読むことが常識のような風潮がありますが、この本では見事に否定していて、常に自分の軸を持つことが大切だと説いています。そのための黒猫思考です。
黒猫のライオンや薫を取り巻く人たちの中で主人公の薫がどんどん成長していく。読んでいて楽しいですね。
ちなみに、黒猫思考の9番目は秘密です。本書を読んでからのお楽しみです。