ぼくはその日1日にやるべきことを仕事や生活にかかわらず、タスクリストとして一覧にしています。仕事も生活もその並べられたリストの上から順にこなしていくだけで、その日1日にやるべきことを終えることかできるという寸法です。
だんだん慣れてくると、細かいタスクの微調整などを繰り返しながらうまくこなせるようになってきます。
すると1日が流れるようにうまくいくようになります。もちろん、イレギュラーなことが起こったり、予定が狂ったりして、その日に完了させることができないこともあります。
それはそれでうまくいっているのでいいのですが、そうなってくると人間というのはおもしろいもので、果たして本当にそれでいいのかという疑問が頭をもたげてくるわけです。
いかんせん、流してしまいがちになり、タスクを完了させることそのものが目的になってしまうわけです。タスクリストのチェックボックスにチェックを入れる、もしくは横線を引いて完了させる。これに快感を覚えるような状態です。
ただ単純にタスクを完了させることが目的になってしまうと、1つのタスクそのものの密度ともいえる内容の充足を追求しにいかなくります。すべてのタスクには平等に価値があるわけではなく、雑多なものから成果に直結するものまで多彩です。
だから考えてみたいのが、いちいち立ち止まるということです。
流れるような1日と流してはいけない一瞬
一瞬一瞬を立ち止まる
1日に多くのタスクがある場合(およそ10〜20)、時間も限られているので、1つのタスクが完了するごとに「次!」は思いながら早速次のタスクに取りかかることになります。
ログは細かく残しているので、1日の終わりにその記録を見ながら所感などを綴っていくわけです。
そうして翌日に引き継いだり,課題を洗い出して改善していくわけなんですが、たとえ1日単位の振り返りといえど、記録を見返しながら考えていると、往々にして事実をいいように解釈してしまいがちです。
できたから良かったとか思ってしまうわけです。喉元過ぎればなんとかってやつです。そうなると1日の振り返りが割とざっくりしたものなってしまちがです。
細かい知識とか、人からの指摘、会話などが忘れ去られてしまう。本当はそこに大切な、萌芽ともいえるより良くするアイデアがあるかもしれないのにです。
だから日、週、月単位でまとまった期間を振り返るのもいいのですか、もっと細かく都度振り返ることが一番大切だと気づきました。
タスクがたくさんあるからと、次々に進めていくのではなく、一瞬一瞬立ち止まりながら進めていくわけです。
次に進みたいという衝動を抑える
具体的には、
- 朝、仕事に行く前
- 昼休憩
- 仕事終わり
- 1日の終わり(夜)
- タスクごと
- プロジェクトごと
このタイミングで細かく見直して確認しながら1日を過ごすようにしています。
朝、仕事に行く前
1日のうちで一番重要な時間帯は問答無用で朝です。ここに全人生を懸けているといってもいいくらいです。頭がクリアですし、静かで一番集中できる時間帯なので、ここをどう過ごすかがとても重要になってきます。
主には朝に、ブログ記事の執筆、ランニング、読書、新聞・ネットから情報収集、ゼロ秒思考などを行っています。
ブログにしてももう少し効率化できないかとか、もう少し事前に調べておくべきだったなのとか、いろいろありますし、ランニングにしてもただ単純に惰性に任せて走っているだけでは向上しないので、もう少し距離やペースを工夫してみるとか、情報収集も絞ってみるとかいろいろあります。
やった割には負荷が少ないと感じることが多くなってきたので、もう少しいいやり方がないか試行錯誤しているところです。
昼休憩
休憩なので普通に休んでもいいのですが、仕事を始める前(もしくは前日)にタスクリストは組んであるのですが、昼の段階でいったん午前中を振り返るようしています。
実際にどういう作業を行ったか、学んだことは何か、午後に向けてタスクリストを修正する必要があるのか、そんなことを考えています。半日レビューとでもいうのでしょうか。1日単位で振り返ると負荷があるように感じてきたので、いったん午前中の段階で課題を細かく整理するようにしました。
こうやっていったん休みを挟むことで午後イチで切り替えて仕事に臨むことができます。
仕事終わり
仕事終わりが一番メインの立ち止まるタイミングになります。その日1日にやったこと、課題、明日に引き継ぐべきことなどを簡単にまとめておきます。そして明日のタスクリストをこの段階で作っておくと、明日は仕事を始める時点でうまくスタートを切ることができます。
1日の終わり(夜)
1日の終わりにはその日の朝から振り返ってみてどういった1日だったのかその所感を残すようにしています。いわゆる日次レビューです。
1日を通じた流れがどうたったかということも把握しておきたいですし、つまずいた点、課題に感じていることなどを洗い出しておくことでよりよい明日を迎えらます。
タスクごと
細かいタスクについては、1つを完了させたらさっさと次に着手したくなるものですが、ちょっと待ってほしい。
覚えておく知識、要点、その瞬間じゃないと気づけないことなどを簡単なメモとして残すようにしています。その瞬間じゃないと気づけない細かいことって結構あるんです。
人との会話や指示、細かい作業ポイントなど、それこそ一度流してしまえば永久に忘れ去られてしまうようなアイデアまで多岐にわたります。
これらを残しておくと次に同じタスク、または似たようなタスクに取り組むときの改善点になります。
プロジェクトごと
プロジェクトについても、完了させたらそのときにまとめてレビューするようにしています。タスクそのものは着手した時期が数日にわたっているので、それまとめて振り返ることで、思わぬ発見があります。
ここのプロセスは不要なんじゃないかとか、事前に関係者と調整しておく必要があったとか、このタスク群はまとめやった方が効率的になるんじゃないかとか、Excelで関数を含んだフォーマットを作っておくとか、プロジェクト単位で振り返るといろいろあります。これは流れがわかるからなんですね。
1つのタスク単体で考えると気づきにくい部分でも、連続性のあるものになると、俯瞰できるのでより発見しやすいです。
これらをまとめて、メモ付きのプロジェクトリストとして保存しておけば、次に使い回すことができますし、自分以外の誰かに引き継いだときにも参考にしてもらえます。
いちいちか噛み砕く。決して流さない
理想をいえば、1日の始めから終わりまで何も考えることなく、タスクリストに沿って進めると完遂できることが一番いいです。
ただそれだとどうしても流している感が出て、自分の中に積み重なっていかない気がするんです。事実、1日中忙しくしている割には、記録もできていない、知識も覚えていていない、ただ徒労感だけが残るというのが以前までの自分でした。
だからただタスクをこなしていけばいいのではなく、どうやって自分の身にできるか、再現性を確立できるかということを考えていたら、いまのやり方に収まったということです。
つまり次々にタスクをこなしていくのではなく、立ち止まりながらタスクをこなしていくわけです。
もちろん、こうやっていちいち立ち止まっていたら時間はかかります。時間にして1.1〜1.2倍くらい増になります。それだったらさっさとタスクを片づけた方がいいと思われるかもしれません。
ただ長期的に考えると咀嚼するようにしてタスクをこなしていく方が自分のためになります。短期的に見ると、より多くのタスクをガンガンにこなした方がいいのは事実です。
それだと作業者という感覚になりますし、こなしているだけで自分の中に何も残らない。そういった課題がぼくのなかに芽生えたので、やはり一瞬一瞬を大切にしながらやるべきなんですね。
そうすると自分の中に経験値がたまっていきますよ。