「運命を拓く」を初めて読んだのは2015年だったので、約3年くらい前です。そのときにガツンと叱られるような、ハッとする言葉を投げかけられた本でした。
講演を本にしたものなので、激励するような語り口が印象的なのですが、こうやって久しぶりに読んでみると、改めて身が引き締まる思いがします。
僕が特に好きなのが第4章の「言葉と人生」という話です。今回はここに触れてみたいと思います。
言葉は潜在意識に語りかける
普段何気なく使っている言葉ですが、どれだけ意識的に使っているかというと、ほとんど使っていないと思います。
自分の思ったことをそのまま口にしているだけで、言葉を発するときに深く熟考することはありません。
でも、意識していないと人間、ネガティブなことを口にしてしまうことはあると思います。
「今日はだるい」とか「しんどい」とか、「めんどくさい」とか「嫌だ」とか。
でも、そうやってマイナスの言葉を意識せずに口にしていると、人生もどんどんマイナスの方向に向かっていくといいます。
言葉を発することで、自分の顕在意識にダイレクトに影響して自分の感情や行動に表れてしまいます。そういうことが繰り返されと今度は潜在意識に植えつけられるようになります。
だから意識せずとも後ろ向きになってしまうわけです。これが人生に重大な影響を及ぼすといいます。
積極的な言葉を使う習慣
だから中村天風は「積極的な言葉を使え」とたびたび喝破します。
あなた方も考えてごらん。
あなた方が四六時中使っている言葉……。
自分の言葉に自分が尊敬を感じるような言葉をいっているか!
たとえていえば、暗示の誦句をいっているときのような厳かな気持ちになれるか!(P.98)
積極的な言葉を使えば、それが自分の人生を良い方向に向かわせることにつながります。
マイナスな言葉を使うと思考も前向きにはなりませんし、気分も盛り上がっていきません。「まぁどうでもいいや」と投げやりになってしまいます。これで良い人生につながるわけがない。
だからこそ消極的な言葉は排して、努めて積極的な言葉を使う習慣を作り上げる必要があります。
人生というものは言葉で左右されるとまでいいます。そういうことを知っておくことこそが「最強の武器」とまで中村天風はいっています。
まとめ
久しぶりにこの本を読んだのですが、この第4章のことをすっかり忘れていましたね。
改めて前向きな言葉を言い続けることが大事だと認識すると同時に、普段から意識していないと、どんなにいいことでも遠ざかってしまうことがわかりました。
実際に自分の口から出る言葉だけでなく、自分の頭の中で考えることも積極的にしなければならないなと感じました。
ほっといたら人間、ネガティブなことばかり考えてしまいます。天性のポジティブな人もいるものですが、常に意識して積極的な言葉を使っていきたいですね。