僕は「Kindle Paperwhite」の第7世代を使っています。
2017年3月に購入したので、1年と半年以上使っていることになります。
▷本当に紙の本のようで驚いた! 真っ白な「Kindle Paperwhite」【レビュー】
この度、新しい「Kindle Paperwhite」が発売されるということで、このタイミングで今まで「Kindle Paperwhite」を使ってきた感想を書いてみたいと思います。
そもそも、「Kindle Paperwhite」を購入する前からずっと「電子書籍」というものに興味はありました。でも、読書は「紙の本でするもの」だと思い込んでいたし、価格も1万円以上するので躊躇していました。
iPhoneのKindleアプリでいいじゃんとも思っていました。
それでも、どんなものか試してみたいという好奇心を抑えられず、ついに購入したのが2017年3月。
「Kindle Paperwhite」は今までの読書の常識を大きく変えてくれるツールとなり、購入してからは毎日のように「Kindle Paperwhite」で読書をするようになりました。
今まで1年半使ってきた感想などを書いてみたいと思います。
良かったところ
- E-inkスクリーンという画面でまるで紙の本を読んでいるかのよう
- 白い筐体で読書に集中できる
- 紙をめくる必要がなく、タップだけでページを送れるのでずっと片手で読める
- 重さ205gで持ち運びに便利な軽さ
- 充電も1か月以上長持ち
- 数千冊の本を保存可能で紙の本を減らせる
惜しいところ
- デジタル機器の画面で文字を読むので「本を読んでいる」という実感を得にくい
- Webのようで読みたい本を探すのが面倒
- パラパラめくれず、思い通りにページが読めない
- 画面遷移など、動きにもっさり感がある
現在の「Kindle Paperwhite」の使い方
基本的には外出する際にカバンの中に入れるようにしています。
一番多く使用するシーンは、実は平日の仕事場での昼休憩だったりします。
僕は昔から昼食後には読書をする習慣があり、それが今では「Kindle Paperwhite」による読書に置き換わりました。サッとカバンの中から取り出してすぐに続きから読めます。貴重な読書時間です。
他には、毎日寝る前にベッドの中で本を読んでいて、ベッドのお供に「Kindle Paperwhite」を使っています。独自のE-inkスクリーンが眩しくなく、目にも優しいので、そのまま寝落ちすることも。
それから、空いた時間にふと手に取って読むこともあります。
読んで良かった紙の本をKindle版で買い直している
「Kindle Paperwhite」に入れている本は、紙の本を読んで繰り返し読みたいと思った本を再び買い直したものです。なので、同じ本を2回買っていることになります。
「Kindle Paperwhite」を買ったばかりの頃は、いきなりKindle版の本を購入して読んでいたのですが、どうしても本の内容の理解が進みませんでした。
画面上のテキストの羅列を読むことになるので、実物の本を読んでいる実感を得にくいと感じています。Webでネットサーフィンをしているのと同じような感じ。
紙の本の方がカラーだし、装丁や紙質、文字のフォントなどで本そのものの雰囲気、世界観を感じることができるので、より内容の理解が深まります。そんな感じです。
そんな経験から今のところ行き着いた結論が、最初は紙の本で読み、良かった本だけを再びKindle版で買い直して読むこと。それって意味あるのかって思われるのかもしれませんが、一度紙の本を読んでいるので、その本の雰囲気や世界観はわかっているので、「Kindle Paperwhite」で読み直しても、ちゃんと本の内容を再確認できます。
そういう本はもう紙で読む必要はないと思うので、紙の本を潔く捨てるようにしています。そうすれば本の数を減らすことができますし、自分にとって良い本しか「Kindle Paperwhite」には残っていきません。つまり「Kindle Paperwhite」にダウンロードしている本はすでに読んだことがある本しかないということ。
まぁ、この方法は今後変わってくるかもしれませんが、現在はそんな運用をしています。なので、現在でも「Kindle Paperwhite」のみではなく、紙の本も読んでいます。
Kindle Paperwhiteの現在の状態
毎日の使い方は先ほど紹介しましたが、毎日カバンの中に入れています。最初は専用のケースに入れて使っていたのですが、毎回ケースから取り出すのが面倒になり、すぐに裸で使うようになりました。
裸で使うようになってから1年以上が経ち、結構荒い使い方にもなっていますが、今でも目立った汚れというものは見当たりません。
多少擦れたような跡がちらほら見受けられますが、深く傷ついているというのはありません。
でも、角にはこのように傷が入っている部分があります。ケースに入れずに使っているとこういうことになります。
「ホワイト」を購入して使っていますが、黄ばんだり、くすんだりするということもなく、今でも真っ白な状態を維持しています。
良かったところ
E-inkスクリーンという画面でまるで紙の本を読んでいるかのよう
iPhoneやiPadのディスプレイとは異なり、マットな感じの画面なので眩しくありません。室内の照明の反射も抑えられているので見やすいです。
iPhoneやiPadだとどうしてもガラスの奥に文字があるように見えますが、「Kindle Paperwhite」は文字が手前にある感じで、紙に文字が印刷してあるかのように見えるので紙の本と大差なく読めます。
白い筐体で読書に集中できる
「Kindle Paperwhite」には「ブラック」と「ホワイト」があり、僕は「ホワイト」を購入しました。単純に白い筐体が好きだというのもありますが、白いベゼルが白いページの背景と一体となるので、より黒い文字が見やすいのではないかと思ったから。
これが「ブラック」だとページの周りの黒い部分に圧迫感を感じるので、たぶん読書に集中できないと感じました。
実際に使ってみると、確かにベゼルの部分とページの部分が一体となって、ペラ紙に文字が印刷してあるかのように読めるので「ホワイト」を買って良かったと思っています。
紙をめくる必要がなく、タップだけでページを送れるのでずっと片手で読める
「Kindle Paperwhite」は画面をタップするだけでページを送ることができます。
紙の本を片手で読んでいても、次のページに移りたいときは、必ず本を持っている手とは逆の手でページをめくらなければなりません。
新書などサイズが小さい本であれば、片手で読みつつ、そのまま親指でページをめくるという技もありますが、かなりめくりにくいです。
「Kindle Paperwhite」だとずっと片手で持ったままの読書ができます。これが意外に便利、というかラクです。
重さ205gで持ち運びに便利な軽さ
「Kindle Paperwhite」の重量は205g(Wi-Fi版)で全く気にならないレベルです。カバンの中に入れていても「Kindle Paperwhite」を持ち運んでいるという感覚は全くありません。
なので、持ち運びに便利だし、実際に読む読まないは別にしても常にカバンの中に入れておけます。片手で読んでいても疲れることはないし、とてもラクです。
充電も1か月以上長持ち
「Kindle Paperwhite」を購入してから1年半が経ったということでしたが、ほとんど充電をしたことがありません。
そもそも消費電力が少ないというのもありますが、毎日使っていても充電の減りは遅く、1か月くらいは余裕で使えるので、気が向いたときに充電する感じ。ほとんど充電を気にしなくてもいいところが紙の本に近い部分でもあります。
でも、たまに本当に充電を気にしなかった結果、残量「0」ということも何回かありました。
数千冊の本を保存可能で紙の本を減らせる
紙の本を読んで良かった本をKindle版で買い直していると書きましたが、「Kindle Paperwhite」を使い始めてから紙の本がどんどん減るようになりました。
繰り返し読みたい良書は紙で読む必要がないと感じているので、どんどん捨てるし、そもそも読み返したいと思わない駄本は残念ながらどんどん捨てています。
紙の本が減るというのは大きいですね。今までは全ての本を残していたので、収納場所に困っていたし、本棚や押入れの中に散乱することもしょっちゅうありました。
整理整頓の手間が結構負担だったので、読まない本を残しておいて整理整頓に時間を取られるくらいなら思い切って捨てた方がいいです。その方が自分の感度が高まるような気がしています。
基本的には最低限の紙の本しか手元に残さないようにしておき、Kindle版でどんどん読んでいければと考えています。
もちろん、難解な本は紙の本でページを行ったり来たりしないと理解できないので、両方を並行して使うということに変わりはなさそう。いくらか紙の本は手元に置いておく必要があるだろうし、完全に「Kindle Paperwhite」だけで読書をするというのは僕には無理ですね。
惜しいところ
デジタル機器の画面で文字を読むので「本を読んでいる」という実感を得にくい
これはいまだに変わらないのですが、やっぱり「本を読んでいる」という実感は得にくいところがあります。
「Kindle Paperwhite」はデジタル機器で、その画面に表示されているテキストを読むという行為を通じての読書体験なので、本そのものを味わうというよりも文字情報を取り入れる行為に近いです。
ここは好みの問題だと思いますが、文字情報を取り入れることも大事なのですが、「本を読んでいる」という行為自体を楽しむというのも読書の醍醐味です。装丁なども含めて本という世界観なので、それを楽しみたいなぁとも思う。
Webのようで読みたい本を探すのが面倒
紙の本が本棚に並んでいれば、読みたい本にサッと手を伸ばし、すぐに読み始めることができます。
でも、「Kindle Paperwhite」だと、タップを繰り返して該当の本があるページを表示させてから読みたい本を開くという動きなので、本が増えてくるとどうしても面倒になります。
読みたい本へのアクセスが良くないと感じます。ここがデジタルとアナログの大きな違い。
Web上で必要な情報にアクセスするためにクリックを繰り返していく感じに似ています。「コレクション」という機能で分類することもできますが、それすらも面倒に感じることがあります。
パラパラめくれず、思い通りにページが読めない
「Kindle Paperwhite」はページを読み進めようと思ったら、基本的には1ページずつしか進むことができません。
「Page Flip」という機能がありますが、目当てのページにうまくたどりつけない。実物の紙の本のようにパラパラめくってパッと開く感じには程遠い。
ページを行ったり来たりしたり、特定のページを読みたいというときに上手く開けません。もちろん検索機能もあるのですが、文字を入力できるスピードも遅いし、そもそも僕はキーワードでページを探しにいくということはしていません。
「あの本の、あの辺のページに超良いことが書いてあったな」みたいな感覚的、空間的な把握の仕方をしているので、どうしても目当てのページを見つけるのに苦労します。
それから、紙の本であれば、2冊以上の本を同時に開いて見比べたり、参考にしたりすることができますが、「Kindle Paperwhite」は1冊の本しか開くことができないので、そういった資料としての使い方には向いていません。
もちろん、そんな「Kindle Paperwhite」の機能にも良い面があって、紙の本は続きから読もうと思ったらしおりを挟んでおく必要がありますが、「Kindle Paperwhite」は電源ボタンを押せば自動的に今読んでいる本の続きからページを開いてくれるので、本を読み進めるという面においてはとても優れていると思います。
だから、結論として1冊の本を最初から順番に読んでいくということに関しては「Kindle Paperwhite」は向いています。
画面遷移など、動きにもっさり感がある
「Kindle Paperwhite」を立ち上げたときや、本を選んだとき、あるいはページをめくったときなど、若干反応が鈍かったりします。
長く使っていると慣れてきますが、それでももう少しサクサク動かないものかと思います。
ちなみに、画面が遷移するときに一癖があるのですが、画面遷移に関しては気にならなくなりました。ページ送りがそこまでスムーズでなく、黒く反転するときもありますが、ずっと使っていると「そんなものか」と慣れてしまい、今では気にならなくなりました。ただ、ここらへんはもう少しスマートになってくれるとありがたいです。
まとめ
ということで、「Kindle Paperwhite」を1年半使ってみて感じた良いところ、惜しいところをつらつらと書いてみました。
基本的には「Kindle Paperwhite」を購入して良かったと感じています。
「Kindle Paperwhite」は画面がマットで見やすく、表示される文字も鮮明でとても読みやすいです。iPadなどのディスプレイと異なり、確かに紙の本に近い感じがします。
そして、大量の紙の本を持つ必要がなく「Kindle Paperwhite」の中に数千冊を入れておけます。1台あれば読書環境は大きく変わるし、新たな読書体験を味わうことができます。電子書籍に慣れれば、これほど便利なものはないと思います。
一方で改めて紙の本の良さを実感したのも事実。本棚に並べられている紙の本は手に取りやすいし、パラパラとページをめくる楽しさもあります。ページを行ったり来たり、本に書き込みをしたり、やっぱりアナログにはアナログの良さがあります。
なので、基本的には紙の本を減らしていきたいと思うと同時に、紙の本を読まなくなることはないです。紙の本と「Kindle Paperwhite」の良さを取り入れつつ、本を読む楽しさを味わいたいなと思います。