よき人生はよき人生計画から始まる『人生計画の立て方』本多静六著

人生計画

人生の計画を立てるためにとても参考になる本を読みました。

よき人生はよき人生計画から始まる」という言葉から始まる本多静六著『人生計画の立て方』です。

60年以上前に書かれた本ですが、まったく古さを感じさせない人生真理、哲学の書です。

人生計画を、「四十までは勤倹貯蓄、生活安定の基礎を築き、六十までは専心究学、七十まではお礼奉公、七十からは山紫水明の温泉郷で晴耕雨読の楽居」と定め、かつ毎日一頁以上の文章執筆と、月給四分の一天引き貯金の二つの行を始めた。

ここから本書は始まり、「計画なくして自由なし」とも言っています。

そして、人生を4つの期間に区分し、それぞれでどう生きるかということが書かれています。

  • 教練期(6〜20歳)人間らしく働くための準備
  • 勤労期(21〜65歳)身のため国のために働き、名利を蓄積する
  • 奉仕期(66〜85歳)名利に超越して、世のため人のため働く
  • 楽老期(86〜120歳以上)働学併進、努力道楽の晩年を楽しむ

印象に残った部分が次の箇所です。本書の趣旨に直接関係ないんですが、正に現代のことを言っていて驚きました。

人間の生活様式を発展的に観察してくると、初めはきわめて単純素朴な生活態度から出発し、やがて文化の進展につれて、次第に複雑化してくる傾向にあることがわかる。そうして、その複雑化もある程度の限界を越えてしまえば、徒らに繁多となり、煩瑣を極め、いつしか生活に対する情熱も消え去って、生命力は枯渇し、堕落滅亡の一途をたどるというのが普通である。(P.136)

「好きこそ物の上手なれ」

職業について、どんな職業に就いたとしても、好きになるまで専心して臨めば、やがて道楽化されると述べています。

今の時代、好きなことを職業にすべきだとか、いろいろ言われています。また、新卒で就職した人の約3割が3年以内に辞めているというデータもあります。

そういった中でも、一途に働けば、いつしか面白くなり、上手になれるというのが非常に興味深いです。

社会人になって数年で結果が出るわけではありませんし、すぐにその仕事を好きになれるわけでもありません。示唆に富んだ言葉です。

最後に

人生計画を立てるとは、人生と真摯に向き合うことだと思いました。

どうせ計画どおりになるわけないと、その場その場で短絡的に生きていては、向上は望めません。いい人生を送ることはできないでしょう。

長期的視点を持って、計画を立て、実行し、そして反省する。さらに改善していく。そういったPDCAを循環させていくことにほかならないんだなと。

自由になるめたの人生計画ということで、まずは、人生計画を立ててみたいと思いました。

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