時間管理のマトリックス(緊急度×重要度)でタスクの本質を見極めよう!(後編)

時間管理

前回、時間管理のマトリックスを用いてタスクについて考えると、仕事に対する取り組み方が変わることを書きました。

時間管理のマトリックス(緊急度×重要度)でタスクの本質を見極めよう!(前編)

タスクを緊急度と重要度で分けた4つの領域で考えると、いま何をすべきか、今後何をすべきかの優先順位を決めることができます。

今回はそれぞれの領域に対応する方法を考えてみたいと思います。

時間管理のマトリックス(緊急度×重要度)でタスクの本質を見極めよう!(後編)

第一領域(緊急で重要)→先手を打つ

多くの仕事は第一領域です。ほとんどの仕事には締め切りがあるので、放っておくといつの間にか、今週中にやらなければならない、明日までにやらなければならない、なんてことになってしまいます。

そうならないためにも、締切日から逆算して普段から少しずつ作業を進めていく必要があります。

こういった基本的な仕事については、記録を残して仕組みを作ることにより次回同じようなタスクを行うときに参考できるようにします。仕組みとはプロジェクトリストやチェックリストなどのことですね。

こうやって作業記録を残しておくことで、同じような仕事についてゼロから試行錯誤する必要がありませんので、緊急的な対応を迫られるときでも、余裕を持ってこなせるようになります。

このタスクとは別に、本当に緊急で重要な仕事があります。電話や来客、人からの依頼などですね。その場で対応しないといけないものについては対応するしかありませんが、人からの依頼については考える必要があります。

人からの依頼というのはいわゆる「割り込みタスク」ですから、これが増えてくると自分のリズムを崩す原因になりかねませんし、憂いとなります。

ですから、考えるべきことは予防することはできないか、先手を打つことはできないかということです。

例えば、前もって情報を得ていて検討することを放っておいた結果、上司から「対応をしろ」と締め切り間際で迫られる場合は、情報が入ってきた際に今後何か影響があることがないか見込んでおくということです。

言われる前に動くということですね。

こういった緊急対応に迫られた経験を積んでいくと、どう先手を打とうかと考えることができます。毎年、毎月、この時期に人から依頼されるようなタスクについては、あらかじめ来年、来月のスケジュールに入れておき、事前に準備をしておきます。

あるいは気になることについては依頼される前にこちらから声をかけてみる。こうすることで少しでも余裕を持った対応をとれるようになります。これだけでも体感する緊急度は下がります。

第二領域(緊急ではないが重要)→先を見通す

第二領域は大切なことなので時間をとっていく必要がありますが、ぼくは第二領域は2種類あると考えています。

一生やらなくてもいいこと

重要な第二領域といえども、やらなくても何ら問題がないことがあります。

読書や語学の勉強、ブログを書くことなどやったらインパクトがあることですね。誰からも「やりなさい」と言われないことですから、主体的にやろうと思わないとできません。

ここについては、『7つの習慣』によると「ミッション、価値観、優先順位の高い目標の達成に結びついているもの」です。普通の人はまずやらないことですね。

ゆえに意図して時間を用意してあげないと、優先順位をあげないとできません。ここについては、まずはレビューなど自分と向き合う時間をとることで「自分は何がしたいのか、どうありたいのか、目標はなにか」ということを考えなければ見えてきません。

個人的なミッションに基づいたタスクということですね。

やっておかないとある日急に第一領域になること

上記の第一領域の普段からやっておくタスクの発展したものです。これは明確な締め切りがあるわけでもありませんし、やらなければならないものでもなく、普段は意識するタスクではないのですが、ある日急に第一領域となって襲ってくるものです。

たとえると「虫歯」ですね。日頃から歯磨きをやっておけば予防になるのですが、これをやっていなかったら、ある日急に歯が痛むことになる。

これと似たようなことが仕事でも往々にしてあります。製品の不具合によるクレーム対応などがそうです。

普段からちゃんとやっておけば目に見えるものではないのですが、何かしら疎かにした結果、急に問題が発生しています。しかも第一領域になったときには本当にガチで対応しなければならないことです。組織みんなで右往左往することになってしまいます。

つまり組織のミッションに根付いたタスクということですね。日頃から準備、計画、確認などにより先を予想しておくべきことです。

第三領域(緊急であるが重要ではない)→自動化or委任orやらない

自分がやらなければならないことは自動化する

重要度は低くても自分がやらなければならないことについては、いかに自動的、半自動的にできないか考えます。

チェックリストにすることで次回は力を入れなくてもできるようになります。力を入れて丁寧にやったとしても、そもそも重要ではないので、力を入れた割には成果の得られない、不毛な仕事になりかねません。ですから、いかに最小の労力でできないか考える必要があります。

自分がやらなくてもいいことは人に任せる

別に自分がやらなくてもいいことは、人にお願いできないか考えます。完全に任せることはできなくても、手伝ってもらえないか訊いてもいいでしょう。

自分がやらなくてもいいことは人と一緒にやることで、だんだんと人に任せられるようになりますし、その分自分はより複雑で創造性が必要な仕事(第二領域)に取り組むことができます。そうやって組織全体で仕事をすることでより成果につながることができます。

そもそもやらない、断る

ムダな会議、ミーティングや飲み会など、自分がいなくても成立するような会合であるとか、そもそも断ることができる仕事についてはやらない選択肢を選んでみましょう。

これは第一領域にもいえることですが、とりわけこの第三領域については緊急であることのみをもって、盲目的に重要だ、だからやらなければならないと思い込んでしまうことは往々にしてあります。

緊急度と重要度の違いを意識していないがゆえの弊害です。

明らかにムダな手続きなのに、慣習でやっているからやるんだということが多いですから、よく考える必要があります。

思い切って断ってみると意外と断れるものがあります。

第四領域(緊急でも重要でもない)→ゼロにする

ここは習慣の話になってきますが、第四領域についてはゼロを目指すべきです。

そもそも緊急性もありませんし、重要でもありません。完全な憂さ晴らしで暇潰しですから、この時間はなくしたい。

この時間は緊急でも重要でもないがゆえに、精神的にラクな部分でもありますから、ここに逃げ込んで現実逃避をするということはよくあります。

ですが、この時間を第二領域に回すことができれば、長期的に見たときに自分にとって良いことにつながりますから、この時間はゼロにすべきことですね。

優先順位をつける能力は必須のスキル!

この時間管理のマトリックスとは、非常に示唆に富んだものになっています。緊急かつ重要なものが一番良いとか限りませんし、緊急といえども緊急でない不毛なこともあるからです。

ともすると、周りの状況に翻弄され続けることになります。

タスク管理をこの時間管理のマトリックスで考えることは、つまるところ優先順位をつける能力を向上させることにつながります。

何が一番大切なことで、いま何をすべきかを見極める。そのためにも自分のやる行動がどこの領域になるか考えるのは自分の活動を見つめるいい機会になりますよ!