近藤麻理恵(こんまり)さんの『人生がときめく片づけの魔法』という本があります。
「ときめく」モノだけを残す片づけ術で、ぼくのモノに対する考え方を変えてくれた本です。なんて素敵なの!
参考:モノに対する考え方を180度変えてくれる本『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵著
2015年は、こんまり先生の広島での講演を聴きに行ったほどです。とても良かった。情熱大陸でも放送されました。
参考:あのこんまり先生が広島に来るだと!「人生がときめく片づけの魔法〜今日から実践こんまり流〜」講演会に行ってきた!
この考え方はとても興味深いですし、もし知らない人がいるなら知ってほしい。
というわけで、ぼくの職場の女子に触れ回ったわけですが、これに対する反応がきれいに分かれておもしろかったので、それについて書いてみたいと思います。
ケース1:実践した場合
こんまり先生が広島に来られて講演される情報を聞きつけたぼくは、とある女子(仮にA子さん)に「こんまり先生という人がいるんだけど知ってる?」と訊いてみました。
「知らない」とのことだったので本を勧めてみたんですね。
すると、数日後に「家にあったモノを思い切って片づけたら、ゴミ袋9袋分の服を捨てちゃいました〜」と彼女は言ったわけです。
A子さんのデスクもきれいになり、とてもスッキリした様子。
ぼくは、こんまり先生の講演会のメモをぺーバーにまとめていたので、A子さんに渡したんですね。
そうしたら、とても喜んで「母と一緒に読んで、片づけしてます!」と。
ここまで影響を受けて実践してくれるなんて嬉しいですね。9袋分のゴミ袋って言ったら、相当な量の服です。感服します。
「服を選ぶのに迷わなくなりましたし、すっきりして毎日楽しいです!」と言われると、本を勧めて良かったなとしみじみ思いますし、同時に、ここまで影響力があるとは、さすがこんまり先生だなと。
ケース2:挫折した場合
ぼくのデスクは、割ときれいな方というか、シンプルデスクを心がけていますので、仕事中のデスクの上は、パソコンと最低限の書類しかありません。
参考:気持ち良く仕事をして成果をあげよう!デスクをきれいにするコツ(1)〜デスクをきれいにするメリット〜
ある日、ぼくが職場にある古くなった書籍を捨てていたのを見た別な子(B子さん)が、「いつもきれいにしていますね」と言ってくるわけです。
そこで『人生がときめく片づけの魔法』を紹介してみました。
すると「あ〜、その本知っています。何年か前に人に勧められて読んだんですけど、本そのものにときめかなくて、最後まで読めませんでした」と言いました。
もちろん私が書いている本も例外ではありません。手にとってときめかなかったら、迷わず捨ててほしいと思います。
『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵
確かにこんまり先生自身もこのように書いていますので、一概にみんなに受け入れられるものではないのかもしれません。
お世辞にもB子さんのデスクの上は片づいているとは言えません。書類が左右に積み重なっていて、その間でパソコン作業をしている状態です。
おそらくこのままの状態が続くのでしょう。ガッデム!
片づけは本人の意識の問題
同年代の女子2人に同じ本を勧めてみて、おもしろいくらいまるっきり正反対の結果になりました。
ここで思ったのが、片づけは本人に課題意識があるかどうかということ。
本人に片づけしたいという気持ちがあるかどうかで取り組み方が変わってくるわけです。きれいにしたいと思えば、実践するでしょうし、散らかっていても、全然今のままで問題ないと思えば片づけないでしょう。
こんまり先生も「片づけはマインド9割」って言っておられるので、まずは片づけは意識から入らないといけないんですね。
これが、捨てることにフォーカスされたり、「ときめくモノを残せばいい」なんてテクニックありきで考えてしまうと、うまくいかないんだと気づきました。
ぼく自身の場合は昔から、モノが散らかっていない方が気持ちいいですし、仕事においては、効率化も図る必要がありました。
片づけに対する意識があったので、この「こんまり流」も素直に入ってきてくれました。読んでて楽しい本でしたね。
前述のA子さんの場合であれば、「デスクがいつもきれいですよね。私も真似してみたいんです」と、本人に課題意識というか、理想的な状態があったんだと思います。
なので、本を読んでも、自分の中で腑に落ちてすぐに実践できたんですね。
A子さんのデスクはきれいな状態がキープされています。素晴らしい!
しかし、B子さんの場合は、本人にそこまで課題意識がなかったんではないでしょうか。
こればかりは人の感覚なのでなんとも言えませんが、自分のデスクが散らかっていて、何とかしたいと思わなければ、散らかった状態が課題だと思わなければ、本を読んでも自分の中に入ってこないんだと思います。
片づけに対するマインドが大切で、最初に理想的な状態をリアルに想像することから始める必要があるのに、テクニックの部分だけしか知ることができず、「私には無理!」と思考停止に陥り、本を読み切ることができなかったわけです。(B子さんを否定しているわけじゃないんですよ!)
おわりに
ぼくも片づけに限らず、いろいろな本を読んで実践するわけですが、首肯しかねる考え方だと、自分の中に入ってこないことがあります。
そう考えると、ぼくが絶賛するこんまり流ときめき片づけ術でも、人によっては当然受け入れられないと。「ときめく片づけ」はベストセラーといえども、万人向けではない。これは今回学んだこと。
でもそこはマインドの問題でもありますし、そこを少しずつ変えていければ、もしかしたら考え方を少しでも理解できるのかもしれません。あるいは、本を読む時期を変われば、すっと入ってきてくれるかもしれません。
片づけはマインドが9割!これをしみじみと感じさせてくれた今回の出来事でした。
ここまで反応が違うのは実に興味深いので、他の子にも勧めてみたいと思い、別な女性にも本を貸してみました。
その反応が楽しみですね。