モノに対する考え方を劇的に変えてくれる本『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵著

人生がときめく

モノが散らかっていませんか?

モノが増え過ぎて片づけられない、捨てられない。そんな人は多いです。自分の手元にずっと抱え込んでしまう。

そんなときはこの本。

ベストセラーになった超有名な『人生がときめく片づけの魔法』です。

過去に何回も読んできたのですが、読むたびに味が出てくるというか、新しい発見がある本です。

著者の通称こんまり先生は、自分でも「片づけのヘンタイ」といってしまうくらい、片づけに傾倒しています。

子どものころから、主婦向け雑誌を読みあさっては、自宅のモノを捨てていたそうです。

そんな中で現在は、片づけコンサルタントとしてあらゆる家やオフィスで片づけをしています。

昔、テレビにも出演していました。小柄でかわいらしい方ですけど、その見た目からは想像できないほど、どんどん強気に作業を進めていく。

その手際の良さに見入った記憶があります。

モノの見方を180度変えてくれる本です!

触ったときに「ときめく」か

モノを捨てる基準は簡単です。

それは、そのモノを触ったときに「ときめく」かどうか。

結構曖昧だと言われるかもしれませんが、直感でワクワクするかどうか、素敵だと思えるかどうか。

ぼくの場合だと、モノの値段とか関係なく、ずっと使っていたい、使っているときにワクワクするようなモノ、デザインが気に入っていてずっと触っていたいようなモノです。

iPhoneやMacなんかがいい例です。ずっと触っていけも飽きない笑

感情が大事だということです。これを理性でやってしまうと失敗の元。

まだ使えるからとか、もらいものだからとか、何年も使っているとか、合理的に判断を下そうとしてしまうわけです。

そうすると、モノをなかなか捨てることはできません。

触ったときに感情が揺さぶられるかってとても大事ですね。

片づけのゴールはすべてのモノの定位置を決めること

モノが散らかる原因は、置き場所が決まっていないことです。

ですから、自分が持っているモノの定位置をすべて決める必要があります。

自分の管理できるモノだけを手元に置くということですし、管理できないモノ、キャパを超えてしまい、定位置が決まらないモノは、捨てる必要があります。

「すべてのモノの定位置を一つ残らず決めること」これが片づけのゴールだとこんまり先生は言います。

すると、散らかりませんし、日々の片づけをする必要もなくなってきます。

片づけは手段であって目的にはなりえない

さっき、日々の片づけといいましたが、こんまり先生は、「祭りの片づけ」と「日常の片づけ」があると言います。

祭りの片づけは1回だけでいい。一気に短期に完璧に片づけることで、絶対にリバウンドしないと言われています。

そうすると、日常では使った物を定位置に戻すだけですから、絶対に散らかりません。こんまり先生のレッスンを受けた人は、リバウンド率ゼロだそうです。

いわゆる「ハレの片づけ」と「ケの片づけ」ということですね。

あとはケの片づけだけで十分ということですね。

片づけって時間もエネルギーも使います。モノが少なければ、それだけ別なことにエネルギーを使えます。

これが、片づけは目的ではなく手段であり、大切なことは片づけた先にあります。

その理想の部屋で何をしたいか、どんな暮らしをしたいかとういことです。なんて素敵なの!

モノに「片をつける」

ぼくが好きな箇所を引用しておきます。

そもそも本というのは、紙です。紙に文字が印刷してあって、それを束ねたモノを指します。この文字を読んで、情報をとり入れることが、本の本当の役割です。本に書いてある情報に意味があるのであって、「本棚に本がある」こと自体に本来、意味はないわけです。(P.123)

ぼくも2014年末に本を思いきって300冊以上捨てました。そうなんですね。本棚に本が置いてあること自体に意味はなく、読んでこそ意味がある。

一回自分を通せば、何かしら残っているはずですし、読める本の数は決まっているわけですから。

そもそも、保証書を使う機会なんて一年に一回あるかないか。このギャンブル並みに低い確率でしか使用しない書類を、一つひとつ懇切ていねいに分けて保管する必要がいったいどれくらいあるのでしょうか。(P.139)

これが、ぼくが本書で一番気に入っているフレーズです。「ギャンブル並み」ってのがおもしろいなと。

確かにそうなんですね。電化製品の保証書や説明書なんて見ることはない!

なのに、ファイリングしていつか使うときがくるかもしれないと、丁寧に保管しておく。ほとんどというか、全く見たことがありませんでした。試しに思いきって捨ててみると、全然困らない。そんなものなんだなと。

収納は限界までシンプルに

モノを増やしたくないのに、捨てようと思っているのに増えてしまう。それは収納があるからなんです。

「収納術」なんていう方法があるから、どれだけスペースを有効利用するかに懸けている人もいます。

しかし、収納を増やすということは、モノを増やす大義になってしまうんですね。これだけ置けるんだから、もっとモノを増やそうと。

ですから、収納はできるだけシンプルに最低限。

もっと言えば、収納グッズすら捨ててしまう。それくらいやってこそハレの片づけです。

モノは自分を支えてくれる大切なもの

本当に必要なモノだけに囲まれると、自分が何を大切にしているかが見えてきます。

いままで、不要なものに囲まれていると、そこらへんか鈍くなるわけですけど、好きなモノ、ときめくモノに囲まれると自分を知ることもできます。

メジャーリーガーのイチローが自分の野球道具な神聖なものとして扱うというのは有名な話です。毎日試合後に道具を磨く。自分の商売道具を粗末に扱うなんて考えられないと言います。

それくらいモノは大切なんです。自分の生活を支えてくれるものです。

自分自身に帰る家があるように、モノにも帰る場所があります。それが定位置なんですね。

ちゃんと使ったら元に戻す。そして丁寧に扱う。

モノの所在もわからないまま、収納スペースの奥にしまわれてしまうことが、モノを大切にしているとはいえません。モノは使ってこそです。

まとめ

モノを捨てることができない理由は2つあると言います。「過去に対する執着」と「未来に対する不安」です。

これって、結局「いまを見ていない」ってことなんだと思います。

いま、自分の手元にどれだけ、何があるか。自分がどんな暮らしをしたいか。それを把握できていないから、漠然とモノを溜め込んでしまう。

この本を読むと、モノに対する考えたが180度変わります。どのようにかかわるか、どんな暮らしが理想か、なんて考えさせられます。

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