最近はずっとオーディオブックの『志高く 孫正義正伝 完全版』を聴いています。ソフトバンクグループの孫正義社長の生き様が描かれている本で、聴いているとモチベーションが上がります。
幼少期から現在に至るまでいろいろなエピソードがあり、どこを切り取っても「すごい」の一言しかありませんが、特に印象に残っている部分を紹介したいと思います。
志高く
勉強の鬼
孫社長は日本の高校を中退し、アメリカの高校に編入します。その高校も3週間で退学し、なんと大学入学のための検定試験に挑みます。
問題用紙だけでも数十ページあり、アメリカ人でも苦戦するような試験問題に挑むわけです。しかも英語ですよ。
そのため孫社長は、試験官に辞書の使用と時間の延長を申し出て、熱意でなんとか認めてもらいます。その結果、他の受験生が午後3時に終わった中で、まだ孫社長は問題と格闘をしており、終わったのは夜中の11時くらいになります。
試験官も疲れるくらいですが、これが3日間続きました。その結果、合格して大学に入学することになります。
「ほんとうに勉強せないかん」と、起きている時間はすべて勉強に打ち込みます。食事をするときも風呂に入るときも車を運転するときにも教科書から目を離しません。
アメリカ式の大きなドアを買って、それを机にし、教科書をすべて置く。ズボンを自分で改良してポケットを付け、ペンを15本くらい突き刺す。
平均睡眠時間は3時間。
結果、成績優秀で学長章も受けるくらいになります。大学を卒業して日本に帰国する際には、アメリカ最高峰のハーバード大学、マサチューセッツ工科大学から大学院進学を勧められるくらいになります。
やることが尋常ではありません。まさに「勉強の鬼」です。10代後半の頃のエピソードですが、自分もこんなには勉強できませんね。
どんな困難にも負けない
日本に戻り、ソフトバンクを創業し、順調にきていた25歳のときに慢性肝炎を患うことになります。病院に入院するのですが、当時は不治の病で、あと5年生きられるかどうかわからないような状況でした。
そんな状況にもかかわらず、アスキーの西和彦社長が家庭用のマイコンに規格統一を提案することで、いわゆる「MSX戦争」が勃発します。
これは自分たちが有利になるようなことで、そのことに孫社長は憤慨し、戦いを挑むわけです。病気であるにもかかわらず、将来のパソコン業界のことを考え、自分がなんとかしないといけないと思い立ち上がるわけです。
入院中のベッドの上で3,000冊もの本を読み、その中で「竜馬がゆく」を読み、自分は本当は何がしたいのかを問う。
そして、人に喜んでもらえる仕事がしたいと気づくわけです。
まず志ありき
いままで孫正義社長のことはあまり知らず、ソフトバンクという会社にしても、ケータイ事業に参入したときやプロ野球球団を買収したところからくらいしか知りませんでした。
ぼくが生まれる前からソフトバンクという会社があったとは知りませんでした。
オーディオブックを聴けば、1人の男のドュメンタリー映画を観ているような気分になりますし、自分のあんなふうに生きられないかと考えさせられます。
まず「志」を持つこと、どんなことにも挑戦する気概を持つこと。
積み上げ方式は面白くない。志ありきだと言います。
この本を聴いていると、こちらまで何か事を成すことができるんじゃないかと思うと同時に、そういう人間でありなさいと、孫社長からのメッセージにも聞こえます。
血湧き肉躍る。
こんなにワクワクさせられるような本もないですよ!