本質的な人生を送るための方法論『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン著

エッセンシャル思考

現代は情報があふれ、やるべきことが増え続ける一方です。

ともすれば、周りのスピードに翻弄され、自分が本当にやりたいことかどうかを考える時間もないまま、一方的に流されてしまいます。

本当にそれでよいのでしょうか?

そんな混沌とした時代に一石を投じる1冊があります。それが『エッセンシャル思考』です。

「エッセンシャル思考」に関する20個の考え方・方法が紹介されていますので、ライフハック(仕事術)・タイムマネジメント・タスク管理の本ともいえますが、それよりも大切な生き方に関する本です。

「より少なく、しかしより良く」がキーワードのこの本は、今後の考え方・行動を変えるきっかけになる素晴らしい本でした。

本質的な人生を送るための方法論『エッセンシャル思考』グレッグ・マキューン著

エッセンシャルとは「本質」や「必要不可欠」などの意味がありますので、エッセンシャル思考とは「本質思考」ということですね。

この本質を追求するための生き方について書かれています。

目次
PART1 エッセンシャル思考とは何か
PART2 見極める技術
PART3 捨てる技術
PART4 しくみ化の技術

あらゆるものは徹底的に無価値である

世の中にある大多数のものがノイズであり、圧倒的無価値だといいます。ですから、その中から本質を見抜く必要があります。

まずは日常に考えるスペース、集中できる時間を確保しなければなりません。そうしないと周りのノイズにかき乱され、本質が何かを見抜くことができません。

いまは個人でスマホを持てる時代であり、すきま時間を埋めるには事欠きません。常に流れ続けるSNSのタイムラインを眺めたり、メールやネット検索をしたりなどあらゆることができます。

ですが、それは本当に大切なことなのでしょうか。それを自問する必要があります。なんとなく手に取って見ているだけで、考えていないのではないでしょうか。

そこにあえてストップをかけ、自分でスペースをつくり出す。それがエッセンシャル思考だと。自分1人になって考えるスペースをつくることで、自分が本当に大切なことを考えることができます。

瑣末なことを容赦なく切り捨てる

無価値なものだけでなく、魅力的なチャンスやいま現在やっていることなど、容赦なく切り捨てる必要も出てきます。

あらゆる方向に少しずつ進むのではなく、1つの「これだ!」と思えることに注力するわけです。

あらゆることに出を出していると、本質を追求することはできませんし、どの分野についても中途半端になるからです。

すべてはトレードオフの関係にあることを念頭において、何かを始めるのであれば、何かをやめなければなりませんし、人からの依頼なども断わらなければならないでしょう。

どんどん増やしていくのではなく、削っていくことで、脂肪や贅肉のついたムダな体ではなく、スリムで筋肉質な体になるのと同じです。

習慣は最強武器

この削っていくという行為は、1回やればそれで終わりではなく、生き方の問題ですから、継続しなければやることやムダな情報は増え続けてしまいます。

ここで大切なのが習慣という無意識の行動です。習慣化することでいちいち判断することなく、自然と簡単に選択できるようになります。

非エッセンシャル思考の人は、いざとなったら本気を出そうと考えている。土壇場になってから、無理やり全力で終わらせる。
だがエッセンシャル思考の人は、そうではない。重要なことをやりとげるために、日頃からの習慣にする。正しい習慣をつづけていれば、偉大な結果は自然とついてくるのだ。(P.257)

習慣化するときは一気にに変えようとするのではなく、毎日少しずつでいいので、ターゲットとなる行動を実行し続けることが大事です。

1つずつ習慣化していくことで、だんだんと大きな変化が起きます。

本質思考を貫くことで自分の人生を生きることができる!

本質を突くというのは、一見するととても難しいことかもしれません。そういった考えを普段からしていないからです。

しかし、エッセンシャル思考という考え方を知れば、いままでのやり方を見直すきっかけにもなりますし、そうすることでより自分の望む方向に進むことができます。

あらゆる方向に少しずつ進むのではりく、一点突破できるというわけです。

今回紹介したことだけでなく、本質とは何かを考えるきっかけになる方法がいろいろ紹介されていますし、具体的なエピソードなどもありますので、とてもわかりやすいです。

あらゆることに手を出して、どれを中途半端になるより、「より少なく、しかしより良く」を追求することで、やることやモノなどを厳選することができます。

シンプルに生きることが後悔ない人生につながります。

今回紹介した本はこちら

スポンサーリンク