明確な価値観に基づいて行動する『7つの習慣』第二の習慣「目的を持って始める」

7つの習慣

前回に引き続き、「7つの習慣」について書いてみたいと思います。今回は第二の習慣「目的を持って始める」です。

参考:自分の人生に責任をとる『7つの習慣』第一の習慣「主体性を発揮する」

もし自分が死んだらどうなるでしょうか。

自分の葬儀が執り行われるところを想像してみてください。参列する家族や友人に何と言ってもらいたいでしょうか。どんな人だったと覚えておいてもらいたいでしょうか。

これについて考えるとまず始めに思い浮かぶのが「何を最も大切にすべきだったか」です。

多くの人が後悔したまま死んでいくと聞きます。自分が何を大切にし、何を優先すべきかについて深く考えもせず、ただ漫然と日々を過ごした結果、後悔の念にさらされることになります。

決して一生懸命に生きてこなかったわけではありません。毎日を慌ただしく過ごし、自分なりに頑張ってきたつもりです。目の前のことを必死にこなしていれば、ある程度の満足を得ることができるかもしれません。

しかし大切なのが、それが本当にやりたかったことなのか、本当に満足できるのか、自分の価値観にしっかり根付いたものだったのかということ。

何を最も大切にすべきなのかを知る

自分の葬儀、つまり自分が死んだときを想像し、そこから今日1日を始めることがこの第二の習慣「目的を持って始める」です。

「活動の罠」—日々の生活の忙しさに追われ、やっていることそのものに意味があるかどうかを考えないありさま—の中に自分自身を見失い、成功のはしごを昇りつめて頂上に達した時、はじめてそのはしごはかけ違いだったと気がつく人がなんと多いことだろう。非常に忙しい毎日を送りながらも、その活動自体が、実は自分の最終的な目的とは何ら関係がないという可能性が大いにあるのだ。(P.128)

目の前のことを一生懸命にやることは良いことなのですが、果たしてそれの活動が本当に自分の価値観に根付いているのかを自問する必要があります。

そうでなければ何かを成し遂げたとき、あるいは年をとったときに「こんなはずじゃなかった」となってしまいます。

仕事では成功をしたが、家族との時間を犠牲にしてしまった。毎日好き勝手にやって楽しかったが、健康を壊してしまった。

人生の目的を持たずして毎日の活動にいそしむことが本当に良いのでしょうか。

必ずしもそれが良いとは言い切れません。なぜなら、長期の目的に基づいていない単発の行動の繰り返しなので、結果として意図しないものとなってしまう可能性が非常に高い。

目的を持って始めるためには、自分の価値観と方向性を明確にする必要があります。

ミッション・ステートメントを作って価値観を明文化する

旅行するときに行き先を決めるように、自分の人生についてもどの方向に向かうのか、何を大切にすべきなのかを決めることです。

それには人生の脚本を書くことが大切です。「ミッション・ステートメント(個人的な憲法)」を作って、自分の価値観や信条を明文化します。

人は何かしらの行動指針を持っています。何かに迷ったときや、どちらかを優先しなければならないとき、それを決める判断基準が存在します。

それは普段頭の中にあって、言語化できない部分かもしれません。大切にすべきことがあるのに怠惰な多忙の生活を送っていると自分の価値観が鈍ります。

ですから、頭の中で漂わせるのではなく、時間をとって考えて文章にする。

こうやって明文化することで自分の人生に対して明確な道標ができます

ミッション・ステートメントを作ると同時に大切なのが修正することです。

一度決めたからそれで終わりではなく、主体的な自分の在り方として本当に望ましいのか常に更新していくことです。

読んでいると微妙な違和感が出てくることがあります。そもそも明文化したものが自分にそぐわなかったのか、自分の価値観が少しずつ変化してきたのか。

作成するだけでなく、自分の一部になるまで、違和感がなくなるまで日々修正をしてくいことが大切です。

おわりに

今の世の中で、自分の価値観を大切にし、明確な目的を持って日々を過ごしている人がとれだけいるのでしょうか。

何も考えていない人が多いのではないでしょうか。その結果「自分の人生はこんなはずじゃなかった」となってしまうんだと。

そうではなく自分が最も大切にするべきものと向き合うためのプロセスとして、周りに反応するのではなく主体的に動くための尺度としてミッション・ステートメントを考えてみるのがいいですね。

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